「勘違いさせちゃったみたいだけど…俺も朱里もまだ未成年で学生だからさ、まずは親に話すのが筋だと思って、朱里より先にオジさん達に話そうとしたんだよ」

「そうだったの…?」

「うん。でも話そうとしたときに朱里が倒れちゃったから、まだちゃんと言えてないんだけどね」




これは…聞き間違いでも幻聴でもない、
紛れもなく現実だ。




「朝目が覚めたとき朱里が隣にいて、疲れて帰ったときも朱里がそばにいてくれる。俺はそれだけで頑張れる」

「たっくん…」




だって…こんなにボロボロ涙が出ちゃうくらい、たっくんの言葉一つ一つが真っ直ぐ私の心に響いてくるのだから。




「俺と一緒に未来への一歩を踏み出してくれる?」

「うん、うんっ…!だって、私もたっくんと離れたくないもん。だから、ずっと一緒にいて…」

「もちろん。ウザがられても絶対離してあげないよ」

「うん。一生離さないで…そばにいてほしいよ…」





ああ…私、どうしちゃったのかな。

普段は恥ずかしくて言えないような事が、今日は素直に言えちゃう。

これはきっと…熱のおかげ、かも。




「そんなに可愛いこと言われたら、そばにいるしかないよね」

「えっ…!?ちょっと…!」




ベッドの横に腰掛けていたはずなのに、何故かモゾモゾと私の布団に入ってくるたっくんに驚きを隠せない。

そばにいるって…今?