「俺は朱里にしか興味ないからさ、リュウジにしたら?パシりにもってこいだよ」
「そうだよ。黙ってリュウジにしとけ?自称“心は誰よりもイケメン”らしいから浮気もしないよ。てか浮気の心配すらない」
たっくんとユメちゃんがそんな発言をすれば、リュウジくんはムッとする。
「おい、おまえらそれどういう意味だよ」
「悔しかったらイケメンになってみろー」
「おまえはいつもそれだな!」
リュウジくんはすっごくいい人なんだけど、キャラ的にいつもこんな風に二人から弄られちゃうんだ。
私はこの3人のこのやりとりを眺めるのが、実は昔から大好き。
「ぶぅ…やっぱり拓海先輩ってつまんなーい」
たっくんがちゃんと誘惑を交わしてくれる人で良かった…と、安心したのも束の間。
切り替えの早い凜ちゃんは、ターゲットを変えたのかマサトくんにぴったり寄り添うように歩く。
小悪魔モードの凜ちゃんに突然くっつかれてしまったマサトくんは、当然驚いて目を大きく見開いた。