「たっくん、見て見て!海が見えるっ!広いね、青いね、綺麗だね、海が私達を呼んでるよねっ」
「朱里、落ち着いて。ハシャギすぎ」
「だって楽しみなんだもん」
興奮する私にたっくんは、
「あんまり寝てないのにそんなにハシャいだら夜まで持たないよ?」
と、周りに聞こえないくらい小さな声で言う。
わ…さすがたっくん。
私の顔見ただけで寝不足なの分かっちゃうらしい。
たっくんの言う通り、昨日は寝付きがいい私にしては珍しくあんまり眠れなかったんだ。
もちろん、楽しみすぎてだけどね。
自分の家族やたっくんの家族とは何度もしたことあるんだけど、友達とキャンプするのは初めてでワクワクしちゃう。