あれからマサトは高校に行く決意をして、うちの高校を受験した。

頭の良いマサトはもちろん余裕で合格。

家にこもるようになって口数も減っていたマサトだけど、受験が終わったくらいからよく話すようになったらしく、性格も昔のように穏やかになったってシュウが言ってた。

家族もすごく喜んでたし…前に進めて良かった。



「マサト、入学おめでとう。制服似合うじゃん。友達いっぱい作って高校生活楽しむんだよ」

「……うん」

「でもさ、本当にこの高校でよかったの?マサトならもっとレベル高いとこ狙えたのに」

「拓海くんと一緒のとこがよかったから…だからここに来た」



穏やかに笑うマサトに、また胸が熱くなった気がした。

あんなに反発してたのにここまで変わるとは…

俺、教師になったらしょっちゅう胸が熱くなっちゃいそう。