「あかりちゃーん!抱っこー!」
「はーい。ギュー」
「エヘヘ。ギュー」
しかも、さっきから俺の前で堂々とイチャイチャラブラブしてるところを見せつけられてる。
俺だって朱里とギューしたいよ?
朱里の膝に乗っちゃうとか…羨ましい。代わって。
「あ、そうだ。海斗くんにもバレンタインのクッキー作ったんだよ。クッキー好き?」
「わーい僕クッキー好き。でもね、あかりちゃんはもーっと好き~っ!」
「フフッ。私も海斗くんだーい好き」
これはなんて病気ですか?溺愛病ですか?
子供相手にも嫉妬しちゃう病気みたい。
相変わらず俺って面倒くさい奴…
俺が嫉妬に悶えてることなんて気付きもしない朱里は隣にいる俺にニコッと微笑みかけて。
そして、俺にだけ聞こえるように小さく呟いた。
「あのね、たっくんには特別なの作ったから…楽しみにしててね?」
「特別…?」
「うん。だってたっくんは私の特別な人だから」
可愛い笑顔でそんなこと言ったってダメだよ。
俺、色んなことに相当嫉妬してるからさ。
仕返ししちゃうつもりだけど…いいよね?
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