「そういえば海斗くんと沙羅ちゃん元気?」
「超元気ですよ。預かるたびに朱里さんに会わせろってうるさいんですぅ」
「ほんとに?嬉しいな。そうだ、今度うちに連れておいでよ。次はいつ預かるの?」
「それがぁ…、14日なんですよぉ。休日だから彼とデートする予定だったのに、お姉ちゃんがどうしても預かってくれって」
ゴンッと机に額がぶつかる音がして、凜ちゃんはそのまま突っ伏した。
よっぽどショックなんだろうな…
たしか凜ちゃんの両親共働きって言ってたし、お姉さんも働いてるらしいから頼れるのは凜ちゃんだけってことだよね。
凜ちゃんこないだの彼とうまくいってるみたいだし…せっかくのバレンタイン、デートしたいよね。
14日ってバレンタインだけど特に何の約束もしてないし…たっくんには夜渡せばいっか。家ならお母さんもいるし、なんとか子守りもできるかも。
「その日、夕方までで良ければ私が海斗くんと沙羅ちゃんの面倒見ようか?」
「ほんとですか!?わーい朱里さんありがと~!お礼に朱里さんにはとっておきの友チョコあげますからぁ」
「ありがとう。友チョコ、楽しみにしてるね」
そっか、友チョコ。
せっかく会えるなら海斗くんと沙羅ちゃんにも作っちゃおっと。