「で?二人とも何しに来たの?」
「俺は拓海が本当にサムイことやっちゃったのか気になってさ~。マジでやってたら笑ってやろーって」
「そんで私は朱里がちゃんとチューできたのか気になって~。マジでやってたら冷やかしてやろーって」
アハハハ、と楽しげに笑い合う二人に私は赤面、そして、たっくんのテンションはだだ下がりのようだった。
「はぁ…そんなの明日学校で聞けばいいのに。邪魔しないでほしかった」
たっくんが何度目かのため息を漏らしたって、マイペースな二人はひたすら我が道を行くらしい。
「あ。俺、拓海ん家今日泊まるからな。そのとき詳しく話聞かせてもらうわ。楽しみぃ」
「あ。私も朱里の家に泊まるよ。そのとき聞かせてよね。楽しみぃ」
自由すぎる二人の乱入で突然決まったお泊まり会。
「朱里と一緒に寝ようと思ったのに…」って、たっくんはぼやいていたけれど、私は内心ホッとしていた。
だって今日はずっとドキドキしっぱなしだったから、これ以上は心臓が危ない。
結局、この日一緒に寝ることはなかったけれど…
「俺に朱里をくれたんだから明日からも好きにさせてね?だって朱里の全部俺のものなんだから」
別れ際コソッと言われたこの言葉に、最後の最後までドキドキさせられたのだった。
最高の誕生日と記念日、
そしてお互いドキドキのプレゼント。
たっくんと結ばれた、あの瞬間。
去年と同じく今年も忘れられない一日になったよ。
たっくんと一緒なら…来年もきっと幸せが更新されるね。