“誕生日&記念日&たっくんとの初体験…
おめでとう~!!トリプル記念日イエイ!!!
by父組&母組より”
「…」
「…」
えーっと…なんで知ってるんでしょうか…?
「まさかたっくんお母さん達に宣言とか…?」
「いや、さすがの俺もそんなことはしないよ」
「だよね…じゃあただの勘…?怖すぎ」
「はぁ…あの4人、自由に生きてるくせに変なとこ鋭くて嫌になる」
今までで一番衝撃的なメッセージに、たっくんと顔を見合わせて苦笑いを浮かべる。
これはこれで…いい思い出、ってことにしとこ。
17歳の誕生日。
目の前のケーキには、ロウソクの火が綺麗に灯る。
「朱里、ここに座って火消して」
薄明かりの部屋の中、灯る火を眺めている私にたっくんはそんなことを言う。
“ここ”というのは、恐らくポンポン叩いているたっくんの膝の上のことだろうけど…
どうしてまたそんなところを指定するのか全く理解できない私はカチンコチンに固まったまま動けない。