「こっち向いてよ。俺とギューしたいんでしょ?」

「えっ…?なんで分かったの…?」



私が思った瞬間に、たっくんが気持ちを言い当てるからすごく驚いてしまった。

もしかして気持ちが口に出ちゃってた…?




「俺も今そうしたいなって思ったから。俺達、以心伝心なんでしょ?」

「うんっ…!」



くるまってた毛布から勢いよく出ると、また通じ合えた嬉しさから恥ずかしさも忘れてたっくんの胸に飛び込んだ。

けれど、どうやら私が忘れていたのは恥ずかしさだけではなかったみたいで…




「朱里…大胆すぎるから。俺、鼻血出そう…」

「え……?あっ!」



まだ服を着ていないことを思い出して慌てて隠したって後の祭り。

だって、私はもうたっくんの腕の中。



「もしかして朱里が記念日のプレゼント?」

「そ、そんなわけっ…」

「ああ…嬉しい。最高のプレゼント」

「だから違、」

「嬉しい…可愛い…幸せ…生きてて良かった…」