「…それなんなの?」
「え?」
「宿題とか言いながらなんだよそれ。質問攻めとおまえのことばっか書いてるじゃん」
「それが何?俺はマサトのことを知りたいしマサトにも俺のことを知ってもらいたいだけだよ」
「ノート一冊丸々使ってまで?キモすぎ」
「悪いけど俺は自分が知りたいことは全て知り尽くさないと気が済まないんだよね」
「…ほんとくだらない」
そう吐き捨てたマサトがまた背中を向けるようにベッドに横になると、俺は再びノートに視線を落とす。
俺が作ったノートの一番最初のページには、マサトの誕生日、血液型、身長、体重、その他諸々のプロフィールを書いてもらった。
これらは、相手のことを知るための基本的な情報だし、会話に困った時のキッカケにもなるから必須項目だ。
その次のページからは俺のプロフィールを長々と。
例えば好きなものとか嫌いなもの、今まで読んだ漫画で面白かった作品や好きな映画、そんなどうでもいいようなことを事細かに書いた。
あとは、○×形式の問題も出した。
解き方は、ズラーッと色々なものの名前を書いたリストの中から好きなものや興味があるものには○を、そして嫌いなものやこの世から消えてほしいものには×をするっていう簡単なもの。
条件として、それぞれ一番好きなものと嫌いなものには大きく○×をするというルールも作った。
リスト作成の際、かなり視野を広げて色々なものを書いたから、これだけで20ページは使っていると思う。