「たっくん…大丈夫?」
「んー…しんどい。接し方が全然分かんない」
「そっか。たっくんが作ったノートはちゃんとやってるの?」
「いや、見てもないっぽい」
「そう、なんだ…」
誰とでもすぐに仲良くなれるたっくんがここまで苦労するなんて…
私に出来ることなんて何もないかもしれない。それでも、少しでもいいから…たっくんの力になりたいと思った。
「大丈夫だよ。たっくんはいつだって真っ直ぐで正しくて…だからね、きっとその子も心開いてくれる」
安心してほしくて、応援したくて、癒してあげたくて。その思いから今度は私がたっくんをギュッとして、綺麗な髪をサラリと撫でた。
微力だけど、私に出来ることなんてせいぜいこんなことくらいしかないのに。
「俺、今なら何でもできそうな気がする。朱里のおかげだよ」
たっくんは私の微力すぎる応援に笑顔で応えてくれて、大袈裟なくらいやる気を見せてくれるんだ。
ほら、やっぱりたっくんはすごい人なんだよ。