視界いっぱいの天井を眺めながらそんなことを考えていた時。ふと、たっくんのことが気になってベッドから起き上がりカーテンの隙間からソッと覗いてみる。
たっくんの部屋、電気付いてる。
顔、見たいな…
でもノート作るんだっけ。
勉強の邪魔しちゃ悪いし。
でも…邪魔はしたくないけど、顔が見たいし声も聞きたくてたまらない。
そんなどうしようもない気持ちになってしまって、カーテンをギュッと握っていると聞き慣れたメールの着信音が鳴り響いた。
携帯の画面に表示された差出人はたっくんで…
まさに以心伝心だと思った。
“朱里おかえり。早く窓開けて”
開いたメールはいつも通りの文面だったけど、今日は特別嬉しく感じた。