「あかりちゃーん!次は僕が鬼ね」
「よーし。じゃあ逃げるぞ~」
目を覚ました子供達のリクエストで先輩の家の近くの公園にやってきた私達は現在エンドレス鬼ごっこ中。
疲れるけど子供と全力で遊ぶのって楽しい。
「──きゅーう、じゅーう!」
しまった、ボーッとしてて逃げるの忘れてた。
急いで逃げないとっ!!
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「あ!あかりちゃん転けちゃった!だいじょーぶ?」
「いたた…大丈夫だよ、海斗くん」
急いだ結果、いつもの如く激しくずっこけてしまった私の周りには子供達が集まってくる。
いい加減このドジ直したいのに…子供に心配かけちゃうなんて情けない。
「たいのたいのとんでけぇ」
「華ちゃんありがとう。痛いの飛んでっちゃったよ」
「ヨシヨシ」
「沙羅ちゃんのヨシヨシですっかり治っちゃった。ありがとう」
駆け寄ってきた華ちゃんは擦りむいた膝を優しく擦ってくれて、沙羅ちゃんは頭を撫で撫でしてくれて。それだけで、本当に擦りむいた膝の痛みが和らいでいく気がした。
すごい…子供のパワーって無限大だ。