「俺、また朱里のストーカーになっちゃおっかな」
「えっ!?」
たっくんがそんな衝撃的な発言をしたのは翌朝、登校中のときだった。
もちろんこの言葉の真意が分からない私の頭の中はハテナで埋め尽くされていて首を傾げてしまう。
そんな私に、たっくんは優しく笑ってみせた。
「俺に守らせてね」
「なんのこと?」
「いいからいいから」
「…?」
またストーカーになるって…どういうこと?
クラスは違うけど授業中以外はずっと一緒にいるし登下校も一緒にしてるのに。
「あと、さ」
「うん。なに?」
「早川とはもう関わらないでね」
「え?なんで?」
「朱里が可愛すぎるのがいけないんだよ」
「…?」
たっくん昨日からやっぱり変。
早川くんはただのクラスメイトでバイト仲間なだけなのに。
またいつもの心配症…?