なんでこいつが?と思っていると、奥からまた騒がしい音が聞こえてくる。
その音は多分、さっきの何倍も凄まじい。
ドンガラガラガッシャーン!ドッカーン!
「もーっ!朱里さぁんっ!!」
また何かやらかしましたね朱里さん?
ドッカーンってなに?
考えただけで頭痛くなってくるんだけど…
「あー、もうっ!朱里ってば洗い物するだけでなんであんなに大騒ぎなの?ちょっと様子見てくるから早川くんここで待ってて!」
「ん、了解」
バタバタとユメちゃんが奥へ入っていくと、早川はこの時を待ってましたと言わんばかりに俺に視線を向けてくる。
「なに?俺の顔に何か付いてる?」
「いやー?ただ幼馴染みからの成り上がりのくせにウザイなぁって思って」
「は?」
「俺さぁ…実は佐伯狙ってんだよね。だから成り上がりくんがムカつくんだわ」