理想人間製造機

結局学校に着いたのは9時10分頃で

案の定先生にずっと怒られ1日が終わった。


｢あーあ……ほんと先生うるさすぎ｣

そう呟きながら歩いていると

｢それな！｣

と背後から声がして振り返ると

親友の藍川優奈がいた。

そう言えば！

｢叶美ってば私と一緒に学校行くって言ってたのに寝坊するしさ〜(笑)｣

やっぱりそうだった……

一緒に学校に行く約束をしていたんだった。

｢ごめん！今日は理想人間製……い、いやちょっと寝坊しちゃってさ！あはは……。｣

理想人間製造機のことを他の人に教えてしまうと

色々と面倒になる気がして

他人に教えるのを避けようと思った私。

｢あっそう？いつもなら私より早くいるのに叶美もそういう時あるんだね(笑)じゃあ一緒に帰……｣

｢ごめん！今日は帰り用事があって早く帰らなきゃいけないんだ！また明日！｣

優奈の言葉を遮り足早に去る私。

｢待って！｣という声が背後から聞こえた気がしたが

早く理想人間製造機を確認しに行きたいという気持ちがあったため

話をしている時間が無駄に感じられたのだ。