私の親が仕事の都合上で外国へ長く滞在することになった。

だから高校生から苗字が立花になった。前の苗字は宮川。

今はお母さんのおねーちゃん、まぁおばさんの家に預けてもらっている。

「お前ほんとガラッと変わったよな」

その家には私と同い年の男の子がいる。

立花幸樹(たちばなゆうき)。

『うんー、性格は流石に変わらないけど見た目だけでも変えたくて…』

髪は赤茶色に染めて三つ編みから下ろしてメガネからコンタクトに変えた。そして化粧も覚えた。もうこれだけでも別人。

でもまだ私は変化を求め続ける。もう一人ぼっちは嫌だから。

「んま、もともと可愛かったけどそれがもっともーっと…てか可愛くなりすぎ!」

え、何を言ってるの??
私は努力したからやっと可愛くなれたんだよ?もともとは可愛くないはず…いや嬉しいけど。

「やばい俺が惚れそうだわw」

はぁ、お世辞が得意なことで。と思いつつ鏡を見て確認してみる。

すると幸樹もその鏡を覗いてきた。

『あー、こうやって見るとほんと私たち似てるね』

まるで双子みたいって言ったらそれは盛りすぎかな?でもほんとにそう思ってしまう。

「じゃあ高校では双子っていう設定にしとく?wなんか面白そうじゃね?」

『なにそれ、でも面白そう!』

正直、双子じゃないってことがバレなさそうなくらいで高校が一層楽しみに感じてきた。