「本日はお招きに預かりまして、ありがとうございます」

「いえ、お美しい奥様といらしていただいて、こちらも嬉しい限りですな」

ラッセル公と挨拶を交わして、

「ええ、私の自慢の妻ですので」

と、キースが腰を抱き寄せる。

「初めてお目にかかります。妻のジュリアと申します」

会釈をすると、

「本当にお綺麗な方で、私が誘惑したくなるくらいだな」

軽く笑って言うラッセル公に、キースが引きつれた笑いを返して、私の腰を抱く手に一瞬力が込められた。