「……あいつと、何をした? あの男のものになったのだろう?」
「……。……なっていないと言ったでしょう。リュートが、拒絶をしたから……」
噛みつくような荒々しい口づけに、自らの唇を固く噛み締めて言う。
「……ふん、奴が拒むわけがないだろう、おまえを愛している、忌々しい奴めが……!」
「……本当だわ、彼は自分から誘ったりしたことなんか……」
訴えるのに、「うるさい!」と、再び平手で打たれて、
「……あいつの痕跡を、全て消し去ってやる。おまえは、俺のものだと教え込んでやる……!」
私を抱くキースの目に、暗い光が宿る。