私は彼の良さを知ってはいたけど。




今まさに、彼自身を見たような気がした。



彼を知れば知るほど、素敵な人なんだって気付かされる。




私、彼を好きになって本当に良かった。




ふと彼は思い付いたように口を開いた。




「そうだ!ねえ、倉本さん」




「はい」




「俺たちはもうカップルなんだから。名前で呼び合わない?」



「え?」




「いや・・・。なんか倉本さんとか杉田くんって呼び合ってると、二人の間に距離感が出来てるみたいで悲しいんだ」