あたしは長くは生きられない。
そう、あたしの寿命は最初から決まっていたんだ。
ラウルはあたしが寝込むたびにあたしのために家に来てご飯を作ってくれたり、掃除もしてくれたな。
そんなあいつのためなら、あたしはなんでもする。
あたしの分まで幸せになってもらわねば、あたしゃ成仏することも出来やしないわ。
今度はラウルのためにあたしがあんたを幸せにしてやる番なんだよ。
だから……ねぇ、お願い。
あたしの分まで生きて、幸せになって。
例えリンちゃんが未来人だとしても、きっと乗り越えられる。
あたしがいなくなっても大丈夫なように……ね。
フィルシアは空を見上げ、こう思っていた。
急に立ち上がりフィルシアは、
「泳ごうよ」
と、ラフィアを誘う。
「うん」
リーゼはにっこりと笑いながら頷く。
そして、二人はプールの中に飛び込んだ。