「お前なぁっ! 俺がそんなに信用ならねぇかっ!?」
あたしは口を押さえる。
首は横に振られているが、心は違っていた。
「はっきり言えやおいっ! この際お前が俺をどう思ってるかまで聞き出してやろ
うか!?」
あたしは必死に口を押さえて首を横に振る。
「リンちゃん、場合によってはラウルに報告するから」
「はふはー!(悪魔ー!)」
あたしは涙目で叫ぶ。
どうしてこうなるのよぅっ!
「ってのは冗談で……」
レオはからかうように笑ってこう言った。
「お前の気持ちなんか、聞かなくても分かるよ」
と、レオはあたしの頭に手を乗せた。
「えぇー、あたしは聞きたいなぁ」
「あのね、早く諦めて帰りなって」
フィルシアはにっこりと笑って、
「嫌だってば」
と、バッグから何かを取り出してレオに発砲する。
その瞬間、レオはあたしの方に倒れてきた。
「きゃっ」
二人して床に倒れる。
と、レオの寝息が聞こえてきた。
「大丈夫、眠らせただけだから。じゃ、行きましょ」
あたしはため息をつく。
「……分かりました、行くわよ。行きゃいいんでしょ」
「やぁっと分かってくれたぁ? 家の前にタイムマシーン置いてあるから」
あたしはレオをの下から出てきて、しわになった服を伸ばす。
そして、レオをベッドに運んだ。
「ごめん、お土産買ってくるからね」
あたしは寝てるレオにこう言って、ロアの家を出た。