「おはよーござーまーす」
あたしはぐったりしたような口調で、次の日のバイトに出た。
ラウルとお祭りを楽しんだ後、あたしはその日の午後に戻って昼寝してたんだけど、目覚めたら夕方の7時。
酷い二日酔いで薬飲んでもう一度寝たんだけど、やっぱりまだ頭がぼぉっとしてる。
幸せボケでしょうな。
「どうしたの、リンちゃん。凄い疲れてるみたいだけど」
ライムが驚いたようにあたしを見る。
「ふーん、ズバリ二日酔いだね」
ロアはにたっと笑ってこう言った。
「ち、違いますよ!」
な、何でロアさん分かったんだっ!?
そんな酒臭いっ!?
ちゃんと朝シャワー浴びたんだけど。
「おいで、よく効く薬あるから。薬代は給料から引いとくねぇ」
「ロアさんっ!」
「冗談」
ロアはあたしを背に休憩室へと向かう。
その様子を黙ってレオは見ていた。
ロアは休憩室の薬箱から二日酔い用の薬を出す。
何でそんなもんが花屋にあるのかは不明だ。
まぁ、ロアのことだから夜遊びして次の日仕事のとき用に置いてあるんだろうな。
「……何で分かったんですか」
「そうだねぇ、勘とでも言っとこうか。はい」
ロアはにっと笑ってあたしに薬を差し出す。
「……ありがとうございます」
「いいえ。誰と飲んでたかは大体予想がつくから言わないけど、お酒はほどほどにしときなよ」
「はぁーい」
あたしは手を上げ、こう言った。
ロアは店へと戻る。
あたしは薬を飲み、店に戻った。