「はい」

『あ、昨日頼んだラウルです』

ラウルという名前が昨日の男性を思い浮かばせる。

「え、あっ! はい、何でしょうか!」

『コクリの花束をお願いしたいんだけど』

「あ、はい。直ぐお届けいたします! 時間は?」

『2098年の……昨日は24日で届けてくれたのが夜の8時だったから、5月25日の朝6時でいい?』

あたしは年と日付けと時間をメモする。

「分かりました。直ぐお伺いいたします。失礼します」

あたしは電話を切った。

「昨日のラウルってお客様、今度はコクリの花束だって。行って来るね!」

「はいはい、いってらっしゃーい」

ロアは暇そうに手を振った。

「気をつけてねー」

ライムはフラワーアレンジメントをしながら手を振る。

「ん、行って来まーす」

あたしは花束を持ってタイムマシーンがある所に向かった。