そこには苦しそうに上半身だけを起こし、ベッドで咳をしている甘ロリ服を着た少女がいた。

手や口には血が付いており、リムの苦しみを表していた。

そのリムの身体さえも、家具と同じように透けている。

「リム! 聞こえるか!? レオだっ」

レオはリムに駆け寄って叫んだ。

すると、リムは薄く目を開けてレオを必死で視界に入れようとする。

「……レオ……さんっ」

そこまで言うと、再び咳をし始めた。

レオはリムの瞳を見て驚愕の表情を浮かべる。

「お……前……」

リムはそんなレオを引きつった笑顔で見つめた。

「ただ……私は、お母さんを助けたかっただけ……。ごめんなさい……黙ってて……」

「どうして……」

リムの瞳はレオと同じ、水色に近い灰色をしている。

それは、リムが天王星人だということを意味していた。