レオは思わず立ち止まった。

「な、何言ってんですか。リムですよ。一緒に働いてて、今は風邪で休んでるでしょ?」

ここまで言ってもロアは分からないというような表情を浮かべていた。

「冗談止めてくださいって。ほら、占い師でいつも甘ロリ系の服着てた……」

レオがそこまで言うと、ロアは急に目を見開き思い出したと手を叩く。

「どうしたんですか、ロアさん。リムを忘れるなんて……」

「まずい……非常にまずい」

ロアは深刻そうな表情を浮かべている。

「え?」

「リムちゃん、もう直ぐ消えるよ」

ロアは真っ直ぐレオを見つめて、はっきりとした口調でこう言った。