時を20年進めて、レオは以前リムに渡されたカードに書かれていた道順で来た。
来たはずだったのだが……。
「ここどこだよ」
思わずそう呻いてしまうほどの場所にあった。
日は6時とはいえまだ日は出ているのに薄暗く、じめじめとしていて人通りがない。
そんな所にお化けの館……いや、占いの館は建っていた。
「こんなとこでよく働くな、あいつ」
レオは半ば呆れながらお化け……占いの館に入り込んだ。
中は赤い絨毯がひかれていて、まさにお化けの館。
っんでもって、高い天井にはシャンデリアがいくつも吊り下がっている。
受付にいる二人の女性は、リムと同じような甘ロリ系の服を着ていた。
甘ロリ服がこの店の従業服なのか?
「いらっしゃいませ。リム様がお待ちです」
一人の受付の女性が立ち上がってレオの前まで来る。
「はぁ」
「どうぞ、こちらです」
その女性はすたすたと歩いて行ってしまう。
レオは慌ててその後を追った。
まるで映画の場面で出てきそうな大きな階段を上り、幾つものシャンデリアでオレンジ色に照らされた廊下をひたすら進む。
その度にかなりの数の扉を目にするのだが、一体この部屋は何に使われているのだろうか?
と、レオは疑問に思った。
奥から三番目の扉の前で女性はぴたりと止まる。
「ここです」
「どうも」
軽く会釈すると、女性は再び受付の方へ戻って行った。
レオは意を決して扉をノックし、ゆっくりと開ける。