光花が指さすその先には、蘭君に甘えるようにくっついている女の人が数名。
「...っ...」
瞳が、嫉妬で揺らいだ。
見たくない、見たくなかった。
派手に着飾って、蘭君を誘惑する女達なんか大っ嫌い。
蘭君も蘭君だよ...簡単に女の人達に触らせるなんて。
私とのキスは本当に意味の無いものだったの?
意味が無いからキスしたの?
もう私...胸が痛くて死んじゃいそうだよ...バカ。
痛かったのは胸だけじゃなかった。
頭だってガンガンして。
昨日いっぱいお肉食べなのに、まだ鉄分が足りてないみたいだ。
貧血みたい、足元がフラフラしてきた。