「きゃー!!蘭さん〜!!お久しぶりです〜」
「私たち、蘭さんに会いたくて集会出ちゃいました〜」
ピンクの特攻服を身に纏(まと)っている美女2人が蘭君の側に駆け寄りながら、女の子らしい声を出す。
あの人達はきっと、コソコソと泥棒みたいに集会を覗きに来てる私たちとは違って
この集会にちゃんとお呼ばれされた正真正銘の暴走族なんだろう...。
はあ...
なんだろう、この気持ち。
蘭君が危ない人だってことは、なんとなく勘づいてたけど。
まさか暴走族だったなんて。
しかも男子校で、女っ気ないと思ってたけど
蘭君ってばめちゃくちゃモテモテじゃん...。
そりゃあそうだよね。
あんなにカッコいいんだもんモテないわけないよ...。
チクチクと、胸の奥が痛む。
こうして現実を直視すると。
なんだか私と蘭君って、全然似合わないっていうか...
住む世界が違う気さえしてくる。
なんで私、あんなすごい人と少しでも関われたんだろう...。