ーーーフニっと唇に伝わる、柔らかい感触。



長いまつ毛


毛穴とはまるで縁がない綺麗な肌


蘭君の顔はとっても綺麗で、無理矢理キスされてるのに...全然嫌じゃなかった。



「んっ...」


「もっと口開けろ」


「うあっ...」



口の中に入ってきた蘭君の親指が私の唇をこじ開けて。



また、キスされた。



しかも2回目はもっと過激な方。



こんなこと...恋人同士しかしちゃいけないのに。




「...くそヘタだな、お前」




熱い吐息が異様に漏れる。



蘭君のキスが上手いから拒めないのか


それとも雰囲気に流されてるのか...よく分かんない。



「もうやめっ...んっ...」



今は雨音や雷の音だって気にならない。


暗い暗い部屋の中で二人っきり。


ただただ男女に訪れた異性の罠。




「大してよく分かりもしねえ男の家に2度も泊まって恥ずかしくねえのか?」


「...っ」


「軽い女だな、お前。
助けた相手が俺じゃなくても、絶対ノコノコついて行ったぜ?」


「そっ、そんなわけ...っ!!」


「だからカラオケでも簡単に襲われそうになるんだよ、バカじゃねーの?」


「...っ...」