反応に困ることを言う蘭君は、グイグイと顔を私の顔に近づけてくる。



さっきまで見えなかった蘭君の顔が、こんな時に限ってハッキリと見えてしまう。



目が...暗闇に慣れてきたんだ...。



「らんくっ...」



拒むように後ろに下がっても、壁に背中がついて追い込まれた。


逃げられない...。


どうしよう


さっきとは違う蘭君の雰囲気に、顔が真っ青になる。




「変だよ蘭君...ねえ、どうしたの?」


「女なんてな、どいつもこいつも同じなんだよ」


「...らんくん?」


「くだらねえ純情なんか、さっさと捨てちまえ」


「ーーーッ!?」