ーーーギュッと。肩を抱き寄せられて。
彼から匂った洗剤の香りが...鼻と心臓を刺激する。
「なっ...なに、なんで...っ」
「あ...?怖いんだろ」
「そうだけど...私、くっついててもいいの?」
「しょうがないだろ、お前うるせえし。」
「でも、蘭君の傷口開いちゃわないかな?」
「そん時はまた手当てしろよ」
「...っ!?......うっ、うん!!!!」
手当てなんて、いつでも喜んでするよ!
だってだってだって!蘭君の近くにいるとドキドキしすぎて苦しくなるけど
それ以上に心がピョンピョンと飛び跳ねてるんだもん。
調子に乗って蘭君の肩に頭を乗せるけど...それでも蘭君は何も言わない。
ねえ蘭君...
わたし、わたし。
「...付き合うって...どういう感じなのかな?」
甘い雰囲気に酔いしれて、無意識にそんな言葉を吐いて...ハッと我に返ったときにはもう間に合わなかった。
信じられない、なに言っちゃってんの私
恥ずかしすぎる...。