ーーーポロッ...と。ついには涙まで流して...みっともない。
その様子をなんとなく察した蘭君が、少し気まずそうに私の頭を撫でた。
まだ少し濡れている髪に感じる蘭君の手が、不器用に温かい...。
「...なんで泣くんだよ、意味わかんねーな...」
「だって蘭君、会った時よりも冷たいんだもん」
「俺は元々こういう性格なんだ。
つかお前、ちゃんと髪の毛乾かせよな。
風邪引くだろ」
「...っ...」
「たくっ...せっかく風邪引かねえように泊まらせてやってるのに、これじゃあ雨も風呂も大して変わんねーだろ...」
どこからタオルが出てきたんだろう...。
蘭君が私の髪に残ってる水分を、柔らかいタオルで拭いてくれた。
電気がついてたら...きっとバレていた、私のトマトみたいに赤い顔。
恥ずかしいけど...ちょっとだけ、ううん
すっごく嬉しい...。