意識すればするほど、悪いことしてるみたい。



だってお互いのことがよく分かってない男女が2人、夜を共に過ごすんだもん。



こんなのって...こんなのって。



赤くなる顔にブォーーーー!!と、勢いよくドライヤーから出る温風を当ててわざと誤魔化した。



チラッと横目で蘭君を見ると。

テレビを観ながらソファでくつろいでいる。




意識してるのはどうやら私だけみたい。



そりゃあそうだよね。



変な雰囲気にも今のところなってないし
やっぱり私、女としての魅力ないのかも。



「...」



って。


何考えてるの私ってば!!



それじゃあ蘭君にイヤらしいことしてほしいみたいじゃんかっ!!




取り消し取り消し!!




蘭君は人助けだと思って私を泊まらせてくれたんだ、ただそれだけなんだから!!