放課後、わたしはみいとともに、一昨日と同じファミリーレストランに立ち寄った。
メニューの値段を知ったおかげか、自分を包む緊張感が一昨日よりもほんの少しだけ薄い気がする。
案内されたのは、一昨日の席の向かい側だった。
わたしたちが一昨日座った席は、食器の載ったお盆を片手に店員がテーブルを拭いているところだった。
「さっ、甘いもの食べて悲しいことは忘れよう?」
「ねっ。やっぱり、飽きっぽい人はこっちが先に振ってやってもいいね」
「そうだよ。わたしの元彼も飽きっぽい人でさ。好きな人ができたからあ、とか言ってわたしを振ったの。付き合い始めて半年経ってないのにだよ?」
全くひどいもんだよね、と苦笑を付け加え、メニューを開いた。
お財布に優しい値段をつけられた美味しそうな料理の写真が並んでいる。