「そういえばちょくちょく気になってたんだけどさ、学校の違う人とどうやって仲よくなるの?」
わたしの問いに、みいは小さく唸ったあと、
「長くなるぜよ?」といたずらっぽい笑みを浮かべた。
「いいぜよ」と返すと、みいは数回頷き、じゃあと言って話を始めた。
「通学路の途中にある横断歩道で会ったの。結構な頻度でね。
で、そこの信号、嫌がらせかよってくらい赤から青に変わるのが遅くてさ。まあ青から赤に変わるのも、嫌がらせかってくらい今度は早いんだけど。
んでそれに2人で引っかかったとき、お互いの時間つぶしみたいな感じで話してたら仲よくなって」
「ふうん……いいね楽しそうで」
こちとら完璧ダーリンに捨てられたきり出逢いがないっていうのに、と愚痴を続ければ、
みいは「里香かわいいんだし、すぐいい人見つかるよ」と笑った。