「ぷはっ。いやあ、朝からよく笑ったわ。腹筋崩壊。

てか俺、絶対偏差値70くらいの高校行くわ。里香には負けたくねえ」

「ああそう。学校までの距離的にもあなたの学力的にもきっと無理だとは思うけど、精々頑張りなさい」


弟と言い合っていると、母親が「なにを朝からギスギスしてるの。仲よくしなさい」と言いながら料理を運んできた。

身長176センチの父親は、「子供なんてのはこれくらい元気なほうがいいんじゃないか?」と笑う。


3年ほど前に完璧彼氏に捨てられたことを引きずってへこんでいる高校2年生はもう子供ではないのだろうかと少し複雑な気持ちになった。