数日後、わたしは再び薫くんの家に行くことになった。
意味は特にない。
強いて理由というものをつけるなら、会いたい。
それだけのこと。
あまりに単純でつまらないものだが、それが1番、今回薫くんの家に行く動機にふさわしい。
テレビの中の知的な女性が今日も暑くなると言っていたことを思い出し、少し憂鬱になった。
なにを着て行こうかと考え、ため息をつく。
やはりタンクトップか。
久々にワンピースでも着てみるか。
いや、そんな動きにくいものではなく、自分らしくTシャツやタンクトップに短パンを合わせておくか。
わたしがワンピースなどを着たら薫くんはどんな反応をするだろうかなどとも考えたが、結局、
真ん中に白いレースで大きくハートが描かれた淡い水色のタンクトップにスキニージーンズを合わせた。
デニムのズボンを合わせたが、短パンではなく7分丈のものというのが、自分の中でのポイントだ。