30分ほどのショーが終わると、わたしたちはお土産コーナーへきた。

全体的に青や水色のものが多い。


「かわいいのいっぱいあるね。なに買ってこうかなあ」

「誰に買ってく?」

隣を歩く薫くんが訊いてきた。

「わたしは……自分と、友達……あとは家族かな。薫くんは?」

わたしが訊き返すと、薫くんは「俺はそんなに」と笑った。

「自分と、家族。全員分が無駄に感じたら弟だけ」

「弟愛すごいね」とわたしが笑うと、薫くんは「違う違う」と首を振った。

「弟には買ってこいって命令されたから」

薫くんの言葉で、わたしも嫌なことを思い出した。

「そういえばわたしもだ。弟、俺のも買ってこいって言ってた」

「まあ……」

俺の以上にきかないとなると絶対だよね、と薫くんは笑う。

わたしはため息をつくと、「ふっざけた感じの買っていってやる」と言葉に出して誓った。