5時間目の数学では、「解き方を説明しろ」と言われる最悪な事態からは逃れられたが、

なぜ なんたら かんたらが62になるんだ、と言われることは回避できなかった。


しかしあの場合は2択で、

すでに出ている答えの雰囲気から指名を受けた問題の答えを導き、

この問題の解き方を説明せよと言われるか、

そう言われてしまう直前に違う数字に訂正し、

なぜ なんたら かんたらがその数字になるのだと言われるかなのだ。


いずれにせよ、わたしがとる行動は1つ。

解き方を説明せよと言われようが、なぜ なんたら かんたらがその数字になるのだと言われようが、黙る。

なぜその式で自らが答えた数字になるのかも、その問題の解き方もわからないから、そうするしかないのだ。


6時間目は疲労と眠気のダブル攻撃になんとか勝って乗り切り、

帰りのホームルームでは、2つ前の席の男子生徒2人が頑張っている姿を見ながら、明後日は自分たちが日直かと考えた。


帰りの挨拶を済ませ、重たい鞄とともにみいと合流すると、すぐに

「5時間目は大変そうだったね」と笑われた。