それでも毎日欠かさず教会にだけは赴いた

いつも一人で教会にいくのだが、
その帰り、何者かに襲われた
後ろから羽交い締めにされ、身動きが取れない。
怖くてたまらなかった。
でも、なんとか声を出さねば、、、
そう思ったところで鼻、口を布で覆われ、何か吸い込んでしまったようだった
だんだんと意識が薄れる中、男が言った

「ルシアンがお待ちだ」


、、、





リジェット王国

城の周りをパトロールしていた兵が、ドレスを着た女性が倒れているのを発見した
そして、女性の上にはメッセージカードが置かれていた
そこには「リアーナをルシアン王に捧げる」と書いてあったのだ

一ヶ月前、フェルド王国の新国王からリアーナとの婚約を一方的に解消された
何度異議を申し立てに赴こうとも門前払いで相手にしてもらえない
ここ最近フェルド王国の雲行きが怪しくなっていた
リアーナの両親が不治の伝染病にかかり、面会は一切謝絶され、国王の弟であるバルドが即位した
そんな中での婚約解消、しかもリアーナをバルドの息のかかった公爵家のものと結婚させる予定だと耳にした
きっとフェルド王国で何か良からぬことが起きてるんだと思った
リアーナだけでも救いに行きたいと密偵を忍び込ませ時期を待っていたのだが、まさかリアーナがこの国に来るとは、、、
恐らく、これはフェルド現国王の差し金だろう
大方、婚約解消に納得のいかない俺が攫い、報復として我が国へと攻め込もうという筋書きだろう

明らかな罠だ

しかし、これでリアーナは守れる

俺は何としてもリアーナを守ってみせる