土曜日




本当に瀬野尾くんは来るのだろうか。
私はからかわれているのだろうか。



約束の時間より少し早めに、学校の門に着いた。



まだ瀬野尾くんはいなかった。





ちょっと早かったかな…………





私は誰もいない校門の前で一人、瀬野尾くんが来るのを待った。



私は不安と緊張とで喉がカラカラになっていた。




学校の時計を見ると10時ちょうど。




まだ瀬野尾くんは来ない。






やっぱりからかわれた…………のかな……


そうだよ、瀬野尾くんみたいな人気者が、せっかくの休みに私と約束なんて……







私は家に返ろうか迷った。

でも、もう少しだけ待ってみようと思った。
瀬野尾くんを信じてみようと……











10時20分……















10時30分……