「誰よりも賢くなって」

「姫はどうなるんだ?」

タマは目玉をくるくると動かし

まばたきをしました

「私はねタマちゃん」

「いい高校に入っていい大学に入って」

「いい大学院に行って大教授になって」

「世界中の人を救うのよ」

「その為に誰よりも賢くなるの」

「勉強は絶対に私を裏切らないの」

「世界中がどうなろうとね」

「勉強だけが私を幸せに出来るの!」

イーディスは立ち上がり

タマを睨みつけました

「姫・・・一つ間違えてるぞ」

「何よ」

「いいか、勉強は人間しか救わない」

「生まれる物は生まれるし」

「息絶える物は息絶える」

「しかしだ」

「全ては自然の一部以外の」

「何物でも無いんだ」

「いくら人間が頑張ろうと」

「それは人間しか救わないし」

「人間が手を出さずとも」

「時は勝手に流れていくもんなのさ」