遠い様で近い

目を細めてやっと分かる位な真っ直ぐに

誰かが立っています

次々と放たれる銀の矢は

まるで雲の切れ間からこぼれた日の光に

照らされた霧雨の様に

キラキラと輝きながらゆっくりと

イーディスとマリの心臓を欲し

絶え間無く落ちてきます

イーディスはそれを

あたかも当然であるかの様に

次々と魔法の杖ではね飛ばします

「・・・あたしって魔法使いなのかな」

「どう思うマリちゃん?」

「私に聞かれても・・・ってあー!」

「姫様!電池電池!!」

「はぁ?何言ってんのマリちゃん」

「電池って何の・・・あー!!」

イーディスの振り回していた魔法の杖は

なんと充電式の魔法の杖だったのです