いつの間にかヒートアップした

二人の変態共によってアルキ少年は

言葉では言い表せない程の

痛いっ・・・やめてください・・・

砂が・・・砂っ・・・んんっ・・・っ!

その時でした

頭上の太陽を覆い隠す程の大きな影が

急に砂浜に現れ

何やら拡声器の様な物で叫んでいる声が

やんややんやと聞こえてきました

「姫様ー!余りにも到着が遅いのでー」

ボンッ!

黒胡麻は容赦の無い目つきで

そこらへんに落ちていた棒っ切れを

ていやー!と振り回し呪文を唱えました

鉛の飛行船は呆気無く海中へと沈み

イーディスを迎えに来た蛙達は

海の藻屑と消えてしまいました

現実世界の中で巻き起こる

夢の様な現実にイーディスは

ただただ恐れ、立ち尽くし

じゃぶじゃぶと失禁してしました

しかし何も悲しむ事はありません

イーディスにはそれ以外

自分が正常な感覚の持ち主だと

理解する方法が無かっただけなのです