ナターシャはその大きな翼を閉じました

どんどん

真っ逆さまに落ちていきます

しばらくすると

ピューッというものすごい音が

ナターシャの耳に聞こえてきました

ナターシャはなんだか怖くなってきて

目を閉じてしまいました

それから耳をふさいで

少し我慢していると

なんだか音が無くなってしまったような

とても不安な気持ちになりました

あれ?何が起こったのかな?

ナターシャは目を開けてみました

ぶあっ!真っ白だ!ていうか冷たい!!

ナターシャはいつの間にか

雲の中に入っていたようです

すごく細かい水しぶきが

ナターシャの体を包み込み

遠くの方では青紫の光がキラキラと

クモの巣のように輝いていました