「は?血を汚す・・・?」

「そう」

「こちら側としてもさぁ」

「檻の中で何をしようが関係無いけど」

「外に出てこられて何かされたらねぇ」

「檻・・・?外・・・?」

「はっ、王子何も知らないんだね」

「当たり前っちゃ当たり前だけど」

「はーめんどくさ」

「おい、レネ、居るんだろ」

「早く出てきて資料よこせ」

ベアトリーチェは頭をかきながら

だるそうにキネウムに体重をかけました

天井の暗がりがもぞもぞと膨らみ

ぼたっと落ちてきました

「痛たたたっ!えへっえへへへ!」

頭にぼんぼんのついた帽子をかぶり

ローラーの付いた靴をはいた

男の子の様な女の子が

馬鹿みたいに笑いながらくるくると回り

キネウムに分厚い資料を渡しました

「それが君達アリウムと」

「我々VVCの関係性だ」

「これを見せるのは特別だよ?」

「いわゆる冥土の土産って奴さ」

ベアトリーチェは

ぐたっと床に転がっている犬を見て

目を細めました