「はっ・・・では人工培養集団火焔茸の?」

素早く後ろを振り向いたイーディスでしたが

あるのは長い自分の髪の毛だけでした

「もしかして・・・謎の搾乳集団鬼燻!?」

頭の悪い子犬の様に

イーディスはくるくると回り

自分の髪を追い続けます

「ようこそお姫様」

「ここはあなただけの世界」

「全てがあなたの言いなりです」

それは喉に石ころを詰められた死体の様な

湖畔に浮かぶ死蝋の様な

それはそれは不思議な声で

イーディスの心に直接語りかけます

「あ・・・分かった」

「あなたはおせんべの妖精ね」

ぴたりと回る事を止めたイーディスは

声のする方に向かい指を差しました