「とりあえずバリー博士探そ」

「その後君の探してる女の子」

「一緒に探してあげるから」

蒼井はぐいぐいとキネウムを引っ張り

街へと繰り出しました

人々の奇異な眼差しにキネウムは

これはまた自分が何か

変な風に見られているんだろうと

思いましたが

ふと蒼井の背中に目をやると

なんと翼が開いていたのです

「あ、みかん食べたい」

蒼井は青果店の軒先に並べてあった

みかん箱からみかんをひとつふたつ盗み

皮付きでむしゃむしゃと食べました

「蒼井さん・・・なんか・・・」

「いや、それよりだめですってそれ!」

「はぁ?何が?」

「私にはビタミンが必要なんじゃい」

キネウムはその時気付きました

早芝の財布を持っている事に