「どっこがいけないっての!
さっさと彼氏連れてどっかいってこ───い!」



「はいはい、んじゃ幸一(コウイチ)と楽しいディナーに
いってくるねぇ」


姉のお気に入りの真っ赤な口紅をぬって、家を出ていった。


お姉ちゃん。楽しそ────。


あんな意地汚い姉だけど、乙女の顔をしていて、


きっと──────。


彼氏に幸せにしてもらってるんだろなぁ。